「印」「之印」って何だろう??

「印」「之印」は文字数合わせのため使用します

法人印で「印」「之印」と文字が入っているものを見たことはありますか?
我々はこれを「捨て字」と呼んだりします。
配字(レイアウト)も少し変わったところで改行したりするので、不自然だな〜と感じる方も多いかもしれません。
単語の区切りで改行するのではなく、全体的なバランスを見て、改行する文字を決めています。
法則としては以下のような法則でレイアウトしていますので参考にしていただければ幸いです。

改行箇所にあまりこだわりを持たないことが大事です

特に角印は文字数によって2〜4行程度で各行が同じ文字数であるか、
それに近い文字数でレイアウトできるよう、改行をします。
「社名が途中で改行されているのが嫌だ」
「株式会社が1行目“株式会”、2行目が“社”から始まっているのは変だ」など思うかもしれませんが、
文字数で改行する方が全体バランスが整って綺麗に見えるので、ごくごく一般的な表現方法です。


実例をお見せします


当店の角印も

1行目「株式会」

2行目「社天章」

3行目「堂之印」です。

「印」「之印」 角印サンプル

不自然さなどは全くありませんので、こういうものだと思っていただくのが良いと思います。
そこで役立つのが「印」「之印」を使った文字数合わせです。
これを業界では「捨て字」と呼びます。他の言い方があるかもしれませんが、私は知りません。笑

 

魔法の文字「印」「之印」

この捨て字があることで、レイアウトが整います。魔法の文字です!!
個人の印鑑でも三文字など奇数の場合には「印」を用いるケースがあります。
雰囲気も出ますので、意外とおすすめですよ!!
注)個人の実印などは自治体によって「印」など氏名に関係しない文字があると登録ができないケースがあります。
作成前に登録予定の自治体に確認していただければと思います。

法人の代表印を角印で作れるの?

最近お客様から「角印を法人の代表印にしたいけど、できるのか?」というお問い合わせがありまして、調べてみました。
これまでは丸印が定番でしたので、深く考えたことがありませんでした。
法務局に問い合わせたところ、なんと登録可能でした!
話を聞くと代表取締役などの役職の有無は特に問わないそうです。
社名などもある程度の一致があれば、あくまでデザインとして登録するので記述は関係ないとのこと。
ただし、相手先に社名が間違っているなどのツッコミを入れられる可能性があるので、
相手が判別できる彫刻内容をおすすめしますとのことでした。

では社名の彫刻は略称でもOK?

とても長い社名をアルファベットでお持ちの場合など、彫刻を断られたり、割り増し料金を取られたりと不便を経験した方もいるかと思います。
この文章をここまで読んでいただいたら、お察しかもしれませんが略称でも登録可能です。
例えば「株式会社TENSHOUDO STAMP & DESIGN FACTRY 」という社名で登記したいが、
印鑑を作る上で文字数が多いので悩んでいたら、「株式会社TS & D FACTRY」または「株式会社TSDF」などでも登録可能です。
これについては丸印・角印どちらでも同じですので、文字数で困ったらぜひご活用ください。

角印の使用用途は?

あくまで一般的な角印の用途について説明します。
角印を実印(印鑑登録)にもできるという説明をさせていただきましたが、
一般的には請求書・見積書・領収書などに捺印します。
これについては法務局や銀行の届出印ではありませんので、登録の必要はありません。
ということは、どうしても柘や黒水牛などの印材で作成する必要がありません。
シャチハタなどで作成しても問題はありませんので、ご予算や使いやすさで選んでいただいてOKです。
ゴム印・シャチハタの場合は、既成フォントを使用したデザインになります。あらかじめご了承ください。
既成フォントではなく、しっかり文字入れ(デザイン)したものを作りたい場合はぜひご依頼いただければと思います。


ここからは丸印の説明です

法人印(丸印)の役職部分って聞いてもピンとこない方がいるかもしれません。
説明しますと、丸い印鑑で外周に沿って「法人名」。
真ん中の丸の中に「役職名」を彫刻します。
↓図解するとこういう感じです。


法人印の役職部分は選択肢が色々あります

法人名は法人の名称を彫るのですが、役職については色々な選択肢があります。
株式会社ですと実印の基本は「代表取締役」です。
五文字でバランスが良くないので「印」を追加して「代表取締役印」とします。
また個人名でもOKです。ただし、代表者が変わると作り直す必要があるので要注意です。

銀行印ですと「代表取締役印」にする方もいます。
ただし、銀行専用ですので「銀行之印」の方が良いと思います。
経理担当の方に預けるにしても「銀行之印」の方が銀行限定になりますので多少は安心です。

その他、契約専用の契約印ですと「契約之印」。
支店長専用印ですと「支店長印」。役職によって入れる名称を変えるのがベターです。
「理事長印」「会長之印」「代表社員」「代表者印」など用途によって色々とあります。

レイアウトについて

役職部分のレイアウトですが、「代表取締役印」の場合は2行と3行を選ぶことができます。
上の見本は「篆書体」ですが、個人的には2行のものが好きです。ネット注文ですと3行を選ぶ方が時々いますが、電話をして「2行の方が格好が良いので変更してください」なんて言ったりもします。2行をおすすめしていますが、なぜ3行も用意しているかというとどちらも「代表取締役印」にしたい方が代表印は「2行」、銀行印は「3行」など使い分けをするためです。
作り手をしては代表印は「代表取締役印」銀行印は「銀行之印」にしていただきたいですが、それぞれの考え方、これまで見てきた印鑑の中身など固定概念があるので、個人の好みに合わせるために用意だけはしております。

法人印の字入れ(デザイン)について

当店の法人印は文字間を可能な限り近づけて、円に沿うようなデザインを心がけております。法人名のデザインとしては上辺が長い台形になるのですが、ちょっと手間がかかります。彫刻も曲線が多くなってしまうので大変です。文字が正方形に近く、文字間も隙間のある法人印(法人名部分)を作成する印象店もありますが、あまり格好が良くないと感じますので、手間がかかっても当店は上記のようなデザインで仕上げます。
当店の文字デザイン(法人印)が気に入った方はぜひお声がけください。

まとめ

法人印を製作する場合は、用途によって複数を作っておくことをおすすめします。
予算を抑えたい場合でも、実印と銀行印は最低限分けておくのが良いでしょう。
複数作る場合は、
実印(代表印)なら「代表取締役印」※株式会社の場合
銀行印なら「銀行之印」
契約専用印なら「契約之印」など役職部分を変更することをおすすめいたします。

 

手書き文字・手彫り仕上げ印鑑 天章堂 公式HP
手書き文字・手彫り仕上げ印鑑 天章堂 公式HP

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法人印 丸印ページ 「印」「之印」を使用する対象商品

 

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